三原市の天文台でこの秋からスマホを使った撮影会を始めました。秋の夜長は天体観測するには良い季節、星を見ながら素敵な夜を過ごしてみませんか?

ようやく暑さもおさまりをみせ、さわやかな秋風を感じられる季節となりました。葉も赤や黄色に染まり始め日に日に秋は深まっています。

(藤原記者)
「夜の時間が長くなり、天体観測するにはいい季節になりました。きょうはこちらの天文台で月や星をスマホで撮影します」

スマホを使った撮影会を始めたのは、三原市久井町にある宇根山天文台。教えてくれるのは指導員の山崎さんです。

(宇根山天文台・山崎幸夫指導員)
「これにスマートフォンをセッティングして撮影すると、どなたでも月、木星、土星など撮影することができます」

(子ども)
「すごいすごいダイヤモンドみたい」

こちらの天文台では土日や祝日には昼や夜に観察会を開いているほか、プラネタリウムも上映していて毎週、県内外から多くの人が訪れます。宇宙の魅力をより多くの人に感じてほしいとの思いからこの秋から少人数の日に限り、スマホを使った撮影会を始めました。
太陽が沈むと夕焼けの空に月がはっきり浮かびあがりました。

(藤原記者)
「午後6時前です、南東の方角に上弦の月が浮かんでいます、スマホを見るときれいに映っています」

(宇根山天文台・山崎幸夫指導員)
「スマホで十分撮影できますし、それに対応したアプリも出ている。夜空の美しさを撮影してSNSでやりとりする人も増えている。ネット上でよくみるので興味を持つ人はどんどん増えると思います」

次に挑戦するのは太陽系の中では2番目に大きな惑星、「土星」です。土星の『環』はほとんどが氷でできていて塵ほどのサイズから数メートルの塊まであります。NASAによりますと、この『環』は土星の重力によって分解されつつあって1億年後にはこの『環』が消えるかもしれません。
この日は雲が多く中々、画面に映し出すことができません。
待つこと15分、、、、。

(藤原記者)
「スマートフォンに土星がはっきりと映っています、リングも映っています」

非常に小さいですが、土星の形がはっきりと分かります!最後に挑戦するのは太陽系の中で大きさ質量ともに最大の惑星「木星」。実は今、地球から見て太陽とちょうど正反対の位置にくる瞬間=「衝(しょう)」で国立天文台によりますと1等星のおよそ40倍明るく輝いているそうです。

(藤原記者)
「午後8時前、東の方向見るとこれが木星なのですが、スマホで見ると強すぎて縞模様が見えません」

そこで明るさを調整してみると。

(藤原記者)
「これがスマホで撮った写真です、アップすると少し分かりにくいですが縞模様もはっきり見えます」

最近のスマホの多くに夜間撮影の機能が付いていて簡単に夜空の星を撮影することができます。

(宇根山天文協会・安保悦朗会長)
「今の世の中、SNSがよく使われている、画像や動画を通じてコミュニケーションが広まり宇宙や天体への関心が広がってくれたらうれしい。大変いい刺激になるのではないかと思います」

「宇宙は科学の宝庫」!秋の夜長に月や星々を心行くまでゆっくりと眺めてみてはいかがでしょうか?

※スマホでの撮影は取り付けに時間がかかるので、少人数だった日に限り行っています。