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【DaiichiTV】国内最古とされる和菓子…静岡の寺院由来か 広島・三原市の歴史民俗資料館で展示の「落雁」/ 2022.09.13

2022年9月20日更新

【DaiichiTV】

静岡 2022.09.13 18:56

広島県の資料館に、約200年前に作られたとされる「和菓子」が展示されている。国内最古ともいわれる この「和菓子」は、静岡市の寺院から持ち帰ったものであることが分かった。

(三原市歴史民俗資料館 三好 周平 学芸員)
「こちらが200年前の落雁になります。」

広島・三原市の歴史民俗資料館…。ここに展示されているのが、約200年前、江戸時代の物とされる「落雁」。穀物や砂糖などを固めて作る和菓子で、お盆の供え物などとして用いられる。そして2022年、新たに明らかになった事が…。

(三原市歴史民俗資料館 三好 周平 学芸員)
「今調査の中では、日本で最も古い(和菓子)と考えられると言われています。」

「落雁」は直径6、5センチ。厚さ0、5センチほどで、徳川家の家紋「三つ葉葵」が刻まれている。見つかったのは、約70年前…。三原の町人だった「川口家」の文書の中に紛れ込んでいた。一緒に見つかった手紙などから、1818年、川口 常次郎という人物が、静岡市の寺院「華陽院」から持ち帰ったものと判明した。「華陽院」には、徳川家康の祖母「源応尼」が祀られている。常次郎の祖先は、家康の祖母と結婚していたという縁もあり、江戸から広島への帰り道、この寺に立ち寄ったと見られる。

(華陽院 堀田 卓文 住職)
「そういうお菓子が現存していることに驚いた。」「当時の方もしっかりお参りいただいたんだなと感じた。」「(徳川家の家紋である)葵の紋がうってあるので、その辺で売っていたものではなかったと思う。」

この「落雁」は、どのくらい貴重なのか…。資料館は、全国各地の老舗和菓子店や博物館に照会…。その結果、類似したものはなく、「日本最古の和菓子」と見られる事が分かった。

(三原市歴史民俗資料館 三好 周平 学芸員)
「まさか200前の現物がここにあるとは思わなかったし、それ(日本最古とみられる和菓子)が自分の目の前にあることに驚いた。」

一方、「落雁」には別の謎も残る。それはこの和菓子の味…。「落雁」は一般的に、砂糖を使っている為、甘いはず。しかし、1977年の三原市の広報誌は「塩味」と断定している。

(三原市歴史民俗資料館 三好 周平 学芸員)
「(今後)材料や味といった部分からもぜひ調査してみたい。」

崩れやすい和菓子の「落雁」が、江戸時代から壊れることなく残った、奇跡とも言える今回の発見…。食べることは出来なくても、目で見て、200年の歳月の重さを実感してみては如何か。


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